年末年始は多くの参拝者が神社に来られます。
その時にうける質問の中に、
「このおふだ(おまもり)はもう古くなったのですが、
効き目はなくなっているのですか?」
「このおふだ(おまもり)の
賞味期限はいつまでですか?」
といったものがあります。
もちろん、おふだやおまもりは薬品や食品ではないので、賞味期限を設けていたり効き目がなくなるということはありません。
神社では、「お正月には新しいおふだをおまつりしましょう」といっています。
これは「新しいおふだをおまつりすることで、新鮮な気持ちで新年をお迎えしましょう」ということです。
決して、「古くなったおふだには効き目がないから新しいものに取り替えましょう」ということではないのです。
わかりにくいでしょうか?
昔から、日本人はお正月や「ハレの日」を迎えるときには、下着をはじめ着る物は新調してきました。
たとえお古の着物でも、襟をつけ替えたりして新しい物として袖を通してきました。
また、お正月に「若水」といって、井戸や清流から新しいお水を汲んできて神様にお供えする習わしが残っている地域もあります。
つまり、おふだやおまもりが古くなったから新しいおふだや御守りに取り替えるのではなく、
新たな年を迎えるにあたって、新しいおふだやおまもりを受け、古いおふだやおまもりはそれまでのご加護に感謝し「どんど焼き」でお焚き上げをするのです。
「神は人の敬により威を増し 人は神の徳によりて運を添ふ」といわれています。
古いおふだやおまもりをいつまでもおまつりしているということは、神様のことを忘れていることが多いのではないでしょうか?
そういう意味からも、新年をひとつの区切りに、ご近所の神社にお参りし、新鮮な気持ちで新しいおふだやおまもりを受けてはいかがでしょうか。
参拝後の清らかな気持ちで「おみくじ」を引き、その内容を参考に一年の計をたててもいいでしょう。
その上で、古いおふだやおまもりは、いただいた神社に感謝を込めてお返ししましょう。